孤高の求道者サトルです。
今回はトレーダーが大損する最大の原因についてシェアして行こうと思います。
自分が裕福になるために一生懸命頑張って日々投資に打ち込んでいるのに自分の内側のある物が自分が全く望んでいない破滅に向かって突き進んで行くため、この問題は非常に厄介で出来るだけ早期に気づいて克服しておかないと後々大変な問題に発展してしまいます。
その内側のある物とは一体何なのか?についてお話して行きます。
トレーダーが大損する最大の原因
トレーダーが大損する最大の原因が自分の内側にある物でそのある物とは一体何なのか?
それは「人間の本能」です。
人間の本能が投資で裕福になる事を邪魔するのです。
生物として生きていくための、本来味方であっても良いはずの本能が投資で裕福になる事を邪魔しているんです。
人間の本能が裕福になる事の邪魔をする?
え?そんなバカな?って思う人も居ると思います。
これは一体どういう事か?
この現象については昔からプロスペクト理論で説明されておりますが研究の進んだ現代ではその秘密が行動経済学(神経経済学)にあるとされています。
プロスペクト理論とは
まず、プロスペクト理論についておさらいしておくとプロスペクト理論はファイナンスにおける意思決定において、人々がリスクを伴う選択肢の間でどのように意思決定をするのか?
個人が損失と利得をどのように評価するのか?という事を経験的事実から出発して記述する理論であるとされています。
理論の説明としてよくある例として次の2つの選択肢があったとしたら、あなたはどちらの選択肢を選びますか?というような設問を出されて人間の期待効用仮説の矛盾を証明するものです。
【パターンA】
選択肢1:100%の確率で1万円手に入る。
選択肢2:50%の確率で2万円手に入り、50%の確率で何も手に入らない。
【パターンB】
選択肢3:100%の確率で1万円失う。
選択肢4:50%の確率で何も失わない、50%の確率で2万円失う。
確率の値は説明するサイトによってまちまちですが合理的判断をするならば確実に貰えるものは貰う、確実に損する状況なら損は小さくするという選択をするはずですがここに期待効用仮説の矛盾が出るわけですね。
結論としては人間は確実に得られる物がある場合はリスクを避けて、既にリスクを背負っている状態では過剰なリスクテイカーになってしまうという事です。
この場合、多くの人がパターンAでは選択肢1を選び、パターンBでは選択肢4を選ぶという事になります。
なのでプロスペクト理論の示す通り、人間の本能のままに投資をすると、【利益は小さく損は大きく】となってしまいます。
損をする事に対する恐怖が大きいため、以下のような心理状態になり易いのです。
・現在利益が少し出でいる状態だが、下がると怖いので利益確定させよう。
・現在損失になっているが、損するのは嫌だし、これから上げるかもしれないので損切りはしない。
・現在大幅な損失を抱えている状態であるが、大損をするのは嫌だからもう少し待とう。
このような心理的な葛藤は投資家なら誰でも経験していると思いますがプロスペクト理論に従った投資行動をしていると利益は小さくなり易く、損は大きくなり易い傾向が出てきます。
このようなトレードを続ければ運用資産は確実に失敗し、資産は目減りを続けていきます。
これは本能に忠実な(正常な?)人間であればこそ陥ってしまう現象であり、世界中の投資家がこの循環から抜けられずに苦しんでいるといういわば投資家共通の悩みでもあります。
行動経済学とは
次に行動経済学の観点から投資行動について見てみましょう。
行動経済学とは心理学と経済学の融合を試みた経済学の一分野に位置付けられております。
行動経済学で使用する装置によれば人々が経済的決断を下す時、脳の中で起きる過程を観察することができるそうです。
例えば市場が暴落する際にトレーダーが果して合理的判断によって決済しているかどうか、あるいは漠然と恐怖によって投売りしているかどうかが分かるらしいです。
こうした実験から人間は経済的決断を下す時、本能や感情を抑えて合理的な判断が出来なくなる傾向にあるという事です。
また、ある学者は人間の行動が理性と感情という二頭の馬に引かれる双頭馬車だとするならば、経済的決断を下す時に限り、理性は小さな小馬に過ぎず、感情は象程の大きさになると主張しているそうです。
これがいわゆる【わかっているのに損切り出来ない】理由です。
理性ではもう損切りしないといけない事がわかっているのに感情がそれを許さない状態になるのです。
その結果、含み損はドンドン膨れ上がり耐え切れなくなってやっと損切りするハメになります。
有史以来この現象で資産を失った投資家はそれこそ星の数ほどいる事でしょう。
学問の発達した現代では行動経済学のような新しい分野が研究されて、人間の行動を科学的に証明出来るようになっていますが、こうした学問の無い昔の投資家で財を成した人々はそれこそ一握りの天才か正常な人間の感情を持ち合わせていない機械と化した人だったのでしょう。
また、人間は目の前の出来事を過大に評価し、将来の出来事を過小評価するという傾向がある事も報告されています。
例えば今すぐ手に入る一万円は一ヶ月後に手に入る一万円よりも価値が大きく、一年後に手に入る一万円は今すぐ手に入る一万円よりも価値が下がります。
期間が延びれば延びるほど価値が無くなっていくので十年後の一万円は無価値と感じてしまいます。
逆に今すぐ支払わないといけない一万円は喪失感が大きく、支払いが先延ばしになるほど関心が無くなっていきます。
大損する原因の総評
いかがでしょうか?
個人投資家がやってしまうコツコツ稼いで損切りが出来ずにドカーンと負ける理由は行動経済学で説明出来てしまうのです。
また、デイトレードや短期売買を好むのだって目の前の出来事を過大に評価するという傾向そのままです。
だから今すぐ利益が手に入るスキャルピングやデイトレードに走ってしまい、後から利益が手に入るであろう中長期の売買は無関心となってしまいます。
投資の世界においては時間軸が短い投資手法である程、難易度が高くなります。
人間の本能のおもむくままにトレードしてしまうと確実に損する行動をしてしまいます。
そして人間は得する時の嬉しさよりも損する時の悔しさの方がはるかに大きく感じるのです。
例えばトレードで一万円の利益を獲得した喜びを1とするならば、一万円の損失を出した悔しさは-2~となるので同じ一万円の価値なのに頭の中では全く別物になってしまいます。
これがもっと金額が増えるとこの喪失感は指数関数のように膨れ上がり、十万円の利益を獲得した喜びを10とするならば、十万円の損失を出した悔しさは-100~となるので物凄く悔しい気分になってしまい、人によっては感情的なトレードに走ってしまう事もあるでしょう。
しかし、この損失もある許容量を超えると麻痺してしまいます。
普段大金を手にすることがない人が、大きな金額を取り扱うと「金銭感覚が麻痺する」と言われたりしますが、この事を学者達は感応度逓減性(かんのうどていげんせい)と指摘しています。
感応度逓減性とは金額が極端に大きくなると利益と損失の効用(喜び・苦痛)は一般に小さくなるという現象です。
例えば一億円持っている人が50万円増えたり減ったりしてもほとんど効用がありませんが、100万円しか持っていない人が50万円増えたり減ったりすればその効用は非常に大きくなるという当然の感情の働きが感応度逓減性です。
もっと身近でわかりやすいところだと普段は買い物等で10円や100円単位の値段を気にする人が投資では10~100万円単位の金額の違いには無頓着になってしまう現象の事です。
普段の生活では10円単位でもケチケチして切り詰めて生活していても、普段目にする事が無い大きな金額となるともはや金銭感覚が麻痺してしまい最悪どうでもいいやとなってしまいます。
この現象は含み損を抱えた状態で経験する事が多いかと思います。
普段自分が手にする金額くらいの含み損を抱えている間はハラハラドキドキしていても、ケタが一つ繰り上がる事でもはやどうでも良くなってしまいます。
例えば普段財布に数万円しか持ち歩かない人が同額の含み損を抱えると非常に相場が気になって仕方なくなりますが含み損が10万円以上となるともはや10万円も20万円も変わらなくなってしまうのです。
仮に30万円で損失が確定した所で30万円という現金は普段手にしていないので喪失感を全く感じない現象が起きてしまうわけです。
ところが確定損失が8,000円とか自分が想像出来る金額になると激しく喪失感を感じるようになり、悔しい気持ちが湧き上がって来ます。
これは8,000円あったらあれが出来る、これが出来る、それが買えるとリアルに想像出来るからより悔しい気持ちになるという事ですね。
投資の世界に足を踏み入れたばかりにこの結末を迎えてしまう人はやはり有史以来星の数ほどいる事でしょうし、こんな事をやっていたらせっかく頑張って節約生活をして家計を切り詰めて細々とやっても何の意味もない事になってしまいます。
自分が普段使うお金よりも明らかに大きくはるかに巨額な損切りをしてしまう・・・
これも人間の本能が成せる技なのでしょう。
今後もこうした理論的なお話をしていくつもりですが今回も忠告させていただきます。
いくらいろいろな知識を得たところで実際のトレードで自分自身で実行出来なければ誰にトレードを教わろうが意味がありません。
これまでの記事でもトレードで大事な事は自己規律を守る事だと言いましたが覚えているでしょうか?
自分で作成したルールでも誰かに教わったルールでも構いませんがルールの通りにトレードする事は簡単なようでとてもとても難しい事です。
特に損切りは確実に出来るようにならなければなりません。
いちトレーダーとして明日も明後日も・・一年後も十年後も生き残っているためには損失はここまでと決めたところでスパッと切れる技術を身につけていなければなりません。
ハッキリ言いますがインターネット上のどこを探してもあなたがしっかり損切り出来るようにしてくれる人はいません。
どんな種類の情報商材だろうが、有料の会員制クラブだろうが実際にトレードするのがあなたである以上、損切りの決断をして実行するのはあなたしかいないのです。
しっかりと損切り出来るように自分でトレーニングするしかないんです。
ネットサーフィンしてても損切りが上手に出来るようになる事はありません。
トレーニングもしないである日突然ルールを守ってトレード出来るようにもなりません。
金額が大きくなればなるほど、自分が普段目にしている金額以上であればなおさら損切りが困難な状態になります。
私も何度も何度も同じ失敗を繰り返し、何度も何度も自己嫌悪に陥り、どうして自分で決めた事を守れないのか?やっぱり俺って本当に馬鹿なんじゃないのか?なんでいつもこんなアホな事をやってしまうのか?と悩み苦しんだものです。
私は以前たった2万円の損切りが出来ずに結果として300万近い損失を出してしまった経験があります。
2万円で損切りすると決めていたのに自分でルールを破り、後から自分に都合の良い後解釈を付け加えてナンピンにナンピンを重ねた挙句、ハイレバを形成した結果が約300万の損失でした。
これまでもいろいろなセミナーや投資コミュニティに参加して損して来た人の意見を聞いてきましたが誰も彼も同じ失敗をしている、プロのトレーダー達でさえも始めは同じ失敗をしているのでこれは確かだと思っています。
自分が苦しい状態で試されるのはいわゆる人間力だと言われています。
自分の抱えた問題を全て投げ出して楽に逃げるのか、知恵と勇気を振り絞って問題と対峙し、見事に打ち負かし成長するのか・・
どちらの選択を下すのかは人それぞれ自由ですが少なくとも投資の世界で前者を選択するならば負け組のままだと思います。
少なくとも私は楽に逃げたために毎回騙されて大切なお金を毟り取られて来ましたし、困難に立ち向かう選択をして成長し続けた結果として勝ち組トレーダーになれた事実があります。
困難に立ち向かうという選択は非常に根気の要る事でとても時間のかかる行為です。
時には失敗続きで気が滅入っている状態になったり、自信を無くしてヤル気が起きない無気力な状態になる事もあるかと思います。
そうした状況の方にはこの動画をご紹介します。
リアルでもネット上にも人の努力を馬鹿にする輩(いわゆるアンチ)は一定数存在しますが、そうした人たちの悪魔の囁きに耳を貸さず勝ち組トレーダーになるその日まで直向きに努力する事を諦めないで欲しいと思います。



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